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An image 塩コラム An image 「塩味」岡田 正紀

「塩の雑学コラム・塩(緑)は、異なもの味な物もの」

塩と忠臣蔵

1月のコラムは「塩と忠臣蔵」です。

年末の時代劇といえば「忠臣蔵」が定番ですが、この赤穂浪士の仇討ちの遠因の一つが「塩」にあることをご存知でしょうか。

浅野家の赤穂藩は“赤穂の塩”で有名な塩の産地ですが、愛知県三河の吉良家は浅野家より100年近くも早く塩田をつくり、江戸に近いこともあって江戸市場を独占していたのです。そこへ赤穂の入江式塩づくりで浅野が進出し、技術革新に乗り遅れた吉良が新しい製塩法を教えてほしいと申し出たのですが、その頃の浅野では秘伝のためと、申し出を断っています。吉良が赤穂にスパイを送ったり、捕えたスパイを処刑したり、吉良から江戸市場での塩販路を調節しようと申し出たが浅野側は応じなかったり、争いが絶えなかったようです。

塩の販売力が直接藩の収入に大きく影響するのですから大変です。この元禄十四年より以前から両家の塩をめぐっての意地が、松の廊下での刃傷事件の背景にあったかもしれません。「敵に塩を贈る」とはいかなかったのですね。