ベストサプライヤーを目指す 東京ソルト株式会社 ベストサプライヤーを目指す 東京ソルト株式会社

iso

An image 塩コラム An image 「塩味」岡田 正紀

「塩の雑学コラム・塩(緑)は、異なもの味な物もの」

「塩噌(えんそ)の銭(ぜに)」

8月のコラムは「塩噌(えんそ)の銭(ぜに)」です。

“塩や味噌がきれると家運が傾く”

瀬川清子氏の著書「日本人の衣食住」に、味噌、醤油、漬物なども自給していた時代、塩の年間所要量は長崎方面の村では、約45kg、岩手地方では約65kgほど使っていたと書いています。

その頃の言葉に「塩噌の銭」という言葉があります。“塩や味噌がきれると家運が傾く”という言い伝えがあり塩が乏しくなる前に補充しておく習慣が広くゆきわたっていたそうです。 塩噌の銭に困るとは、最低生活の表現で塩と味噌は必要な生活物資であったことがよくわかります。

天候異変や凶作に弱かった時代、塩さえあれば米はなくても山野の草や葉、根を掘って食べ命をつなぎ、塩のナトリウムと草根木皮のカリウムのバランスをもつ作用で中毒を防いでくれると考えていたのだそうです。 江戸時代、北前船で運んだ塩は秋田あたりで米一俵と塩二俵を交換するのが相場だったと言われています。「塩噌の銭」、豊かな時代では、理解できない言葉でしょうか。